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さまざまな「年収の壁」 改正のあらましとポイント
「年収の壁」が大きな話題になっている。所得税、住民税、社会保険など影響が多岐に渡る。
年収では106万円、110万円、123万円、130万円、134万円、150万円、160万円、200万円と壁が多い。
さまざまな視点で検討すると、社会保険の「年収の壁」が特に重要である(弊社の私見もあるため、参考)。
この社会保険には、2つの「年収の壁」がある。
①106万円(従業員51人以上の会社に勤務している場合、健康保険・厚生年金保険の各保険料の支払いが発生)②130万円(①以外に勤務している場合、国民健康保険・国民年金の各保険料の支払いが発生)。
これらの壁は超えると手取りが減少する「手取りの逆転現象」が起きるため、働き控え等の要因になっている。
今回の税制改正の動きに合わせ、これら社会保険の壁についても調整が検討されているが、
現状(4月末日現在)では変更は行われていない。
税金上の扶養親族の「年収の壁」は123万円(改正前103万円)、大学生の子は150万円(改正前103万円)。
ご家族の収入状況によって税負担も変動し、将来の家計に大きく影響することもある。世帯全体の収入等も考慮しつつ 、家族の働き方を検討する必要がある。
出典参照:MyKomon
部下の仕事を把握するポイント
部下の業務は以下のステップで把握することで、体系的・定量的に整理できる
①業務を網羅的に把握する
部下の仕事を面談で確認する際は、「抜け・漏れ」なく聞き出すことが重要。
業務のリストアップを日々、週間、月間そして年間で洗い出しを行う。
②業務を体系的に整理する
洗い出した業務一覧を大分類・中分類・小分類と3つの階層に分け、粗い層から細かい層にツリー状に展開する。大分類では、もっとも大きな括りにし、中分類ではどんな「種類」の「業務」があるか、小分類では「手順」を明確にする。
③業務を定量的に算定する
業務を定量的に把握するためには、小分類単位で業務量を算定する必要がある。
算定方法はシンプルで、業務量=業務の発生頻度×1回当たり処理時間、この公式ですべての小分類業務を洗い出し、積み上げることで、組織全体、そして部下1人ひとりの業務量を積み上げることができる。
出典:企業実務 登用時に活用したい 管理職教本 大久保秀明、加藤修之著
「やる気」は個人の問題ではなく、職場の問題
人が自ら動き出す組織。人が自ら動き出す「強い会社」。
そのために真っ先にやるべきは、「モチベーションを下げている要因」を取り除くこと。多くの企業は、モチベーションを高めることばかりに意識が向きがち。会社がモチベーションを上げようと、どんなに色々な取り組みをしても、無意識のうちに職場でモチベーションを下げるようなことが日常的に行われていると、モチベーションを高める取り組みは効果を発揮しない。まずは自社の状況を把握して、モチベーションを下げる要因=「やってはいけないこと」をしないようにするほうが、優先順位は高い。
自社で「やってはいけないこと」と「やったほうが良いこと」を、会社の共通事項にする。それらが共通になったら、次は、ダメなことをしたり、良くない事象が起こった際に、お互い明るく指摘し合える雰囲気を作る。
共通言語になっていれば、明るく指摘されたその瞬間に、その人はハッと気づくはず。完璧な人などいない。悪気なく出てしまう。そのときに周囲の人との間で、明るく「ほら、また癖が出ているよ!」と気づきの機会を与え合えることが大事である。
出典:こうして社員はやる気を失っていく リーダーのための「人が自ら動く組織心理」 松岡保昌著
編集後記
大学生年代が親の扶養控除から外れずことを気にせずに働けるよう、19歳以上23未満の一定の家族を扶養する方を対象とした「特定親族特別控除」が税金上創設された。この制度によると年収150万円以下で満額適用、150万円を超えても一定の控除がある。但し、社会保険の扶養から外れることもあるため注意が必要である。